条件付きアクセス ポリシー テンプレートの高度な展開ガイド

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こんにちは、Azure Identity サポート チームの名取です。

本記事は、2025 年 4 月 25 日に米国の Microsoft Entra Blog で公開された Advanced deployment guide for Conditional Access Policy templates を意訳したものになります。ご不明点等ございましたらサポート チームまでお問い合わせください。


皆様がデジタル環境のセキュリティを管理する立場であれば、条件付きアクセス ポリシーがセキュリティの維持に不可欠であることはすでにご存知と思います。このため弊社の FastTrack サービスでは、Microsoft が推奨する複数のポリシー テンプレートを一括で展開でき、ポリシーや認証方法の管理を自動化によって簡素化できる、条件付きアクセスの高度な導入ガイド を新たに提供しはじめました。

新しいガイドの詳細については直近の発表をご覧ください

このガイドが皆様の業務フローを効率化するために非常に重要な理由として以下の 3 つが挙げられます。

1. 条件付きアクセスの設定と管理の簡素化

条件付きアクセスの高度な展開ガイドは、Microsoft のベストプラクティスを反映しており、なおかつすぐに使えるテンプレートとなっているため、ポリシーの展開を簡単に行うことができます。各テンプレートは、以下のような主要なセキュリティのシナリオに対応しています:

・ゼロトラスト (推奨される既定の設定)
・リモートワーク
・特権ロールの保護
・新たな脅威

テンプレートを活用することで、複数の条件付きアクセス ポリシーを手動の設定なしで迅速に展開でき、体系的なポリシー適用が可能になります。また、Microsoft の実績あるガイドラインに基づいているため、設定ミスのリスクも最小限に抑えられます。さらに 1 つの画面でポリシーの確認や更新が行えるため、管理も簡単になります。

ガイドに従って操作した際の参考画面は以下のとおりです:

2. 必須コントロールでセキュリティを強化する

攻撃者は、組織のサイバー セキュリティにおける弱点を常に狙っています。レガシー認証を利用していたり、多要素認証 (MFA) を未だ導入していないことなどが代表的な弱点となります。そこで今回の条件付きアクセス ポリシー ガイドのテンプレートを活用することで、攻撃を受けた後に対応するのではなく、あらかじめ対策を講じることができます。

テンプレートに従うことで、MFA (多要素認証) を強制したり、攻撃者がよく悪用するレガシー認証プロトコルを無効化したりすることが可能になり、一般的な攻撃を防ぐのに役立ちます。

さらに、これらのテンプレートは Adaptive Threat Protection という、脅威に対して適応しながら組織を保護する仕組みの推進にも役立ちます。これは、リスクベースの条件付きアクセス ポリシーの導入を促進するもので、リアルタイムのリスク シグナルに応じてセキュリティ対策を動的に調整するという仕組みです。これにより、ID に関わるセキュリティ侵害を未然に防ぐことができます。

3. 認証をより簡単かつ安全に

従来のパスワードは、安全性が低下しており、使い勝手も悪くなっています。そこでパスワードレス認証へ移行することでセキュリティを強化し、ユーザー体験を大きく向上させることができます。

そのためには、Windows Hello for Business や FIDO2 セキュリティキーなどのソリューションを導入しましょう。これらは安全性が高く、使いやすい認証方法であり、クラウド環境やハイブリッド環境におけるサインイン体験がより良いものとなります。

ぜひ今日から始めましょう

新しい 条件付きアクセスの高度な導入ガイド (※管理者権限が必要) を活用することで、IT 部門はポリシーの複雑さを軽減し、管理性を向上させ、条件付きアクセスの導入をよりスムーズに進めることができます。

このガイドでは、Microsoft が提供するテンプレートやベストプラクティスを活用でき、導入初日から、より安全で管理しやすい条件付きアクセスを構築することが可能になります。

導入のサポートが必要な場合は FastTrack がお手伝いします!

対象のライセンス をお持ちのお客様は、FastTrack のサポートをご利用いただけます。導入支援をご希望の方は、今すぐ リクエスト いただくか、担当の FastTrack アーキテクト (FTA) までご連絡ください。

Brian Baldock、Rashi Kukke、Brooke Robertson

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